評価:★★★☆☆
【感想】
荒廃した地球で悪と戦うスナイパーたちを描いたSFサスペンス風のADVゲームで、PC98時代に発売された作品のリメイク版となります。
ゲーム起動時からメガロアース計画やらブラックウィドウやらと壮大な舞台設定をつらつらとムービーで捲し立ててくるので若干引き気味だったんですが、いざ本編が始まるとそこまで小難しく取っつきづらい話じゃなかったのでスッと物語に入り込めました。
ただ、画面のオブジェクトをクリックして進行する総当り型のシステムはかなり面倒。(例えば、登場人物と会話したいときはその人物の口元をクリックする等)
どこをクリックすればイベントが進行するのか分かりづらかったり、同じ文章を何回を読ませられたりとシステム面でのストレスは多かったです。
でも、クソ面倒なシステムでクリアまで頑張れたのはシナリオの面白さのおかげで、犯人の姿がいまいち見えてこないまま、次々と無惨に殺されていく仲間たちというサスペンス仕立てのストーリーにどんどん引き込まれていきました。容赦ないスプラッター表現があったのも良かったです。
ただ、ラストの急展開は評価が分かれそうですね。個人的に、受け入れがたいというか駆け足で尻すぼみに終わってしまった感は否めません。
リアル調に描かれたグラフィックと中盤までのサスペンス仕立てのシナリオに光るものは感じられたものの、結末とシステムの面倒さという大きな不満点が足を引っ張っていたのが惜しい作品でした。